ヒト・プラセンタ療法

胎盤をプラセンタと称するのは、ラテン語のPIacentaからきています

おもしろいことに、動物たちはほとんど例外なく、出産後に母親が胎盤を食べる習性を持っています。その理由はよく分かっていませんが、栄養の豊富な胎盤が、出産後の体力回復に役立つからという説が有力です。実際に、胎盤には栄養成分が豊富に含まれています。

プラセンタ療法(組織療法)の発見者フィラトフ博士は、「生物の組織は、すべて、冷蔵というような不利ではあるが、死には至らない悪条件のもとで貯蔵される時、生化学的変化が行われて、生物原刺激素という特殊な物質が生成され、この組織を人体に移植あるいは埋没すると、生物原刺激素は人体の生活反応を刺激して健康の回復を促す」と、プラセンタ療法(組織療法)の原理を述べています。

この生物原刺激素が、ひとたび病める人体に入ると、人体にその活動を改善する微妙な活力を与え、人体に秘められている“眠れる力”を呼びおこすようになるというのです。眠れる力とは、現在でいう自然治癒力のようなものでしょう。この眠れる力がよびおこされると、細胞の新陳代謝が活発になり、その生理機能が高まり、病気に対する抵抗力および回復力が増強されます。それによって健康の回復が促されるというわけです。

組織療法とは、この胎盤を材料とし、これを1週間以上一定の低温に貯蔵してから、高熱完全滅菌したものを、治療の目的で人体に移植、つまり、身体に入れる方法です。この治療医学上の新しい方法を発見したのは旧ソ連のフィラトフ博士です。かつて、組織療法は、わが国においても、医学界のトピックとして、大々的に紹介され、多くの人々にセンセーションをまきおこし、埋没、移植時代と呼ばれる一種の流行をもたらしたことがありました。しかし、その方法は、当初、自分の体の皮膚の一部を切り取り、冷凍して、再び、切除部位に植え付け、あるいは身体に小切開を加え、胎盤、あるいは臍帯の一片を植えこむという時代もありました。

森下組織療法研究所では、多年の研究により、前記の方法を改良して、遂に今日の注射療法という独持にいたりました。組織療法は、局所に作用する、いわゆる、局所療法ではなく、全身に作用するもので、生物原刺激素が人体の生活反応を興奮させ、二次的に治病作用をうながす、いわば、全身療法といえましょう。この治療においては、注射を病変部の中や、あるいは、その付近にする必要がないわけです。

この療法を受けて、例えば性欲が旺盛になったり、白髪が一時的に黒くなったり、顔の小じわがとれて若く見えるようになったり、あるいは、やせた神経質な人が太ったりするのは、すべて生物原刺激素により眠れる力が呼び起され生理機能が増強して健康が増進するからです。要するに組織療法は、生物原刺激素により人体の生理機能を亢進させ、病的状態から生理的状態へと、健康回復を促す作用があり、そこに、この療法の効果の意義があるわけです。

◎当院の委託により、東京の北里研究所で行った基礎的な研究の成果は下記のとおりです。

● 血液の循環、特に微少循環が改善すること。
● 慢性的な炎症を抑制すること。
● 免疫力をたかめること。
● 細菌感染に対創傷の治癒能力を高めること。
● 創傷の治癒能力を高めること。
● 毒性試験での安全性の確認。

研究所の経験によれば殆どあらゆる慢性の病気に効くと言っても過言でありません。癌、腫瘍、組織が変性した状態に効果はありませんが、体力増強により日常生活が楽になる例もあります。細菌やウイルスによる急性炎症で発熱を伴うときには不適切です。不治慢性の難病と言われている視神経炎、網膜色素変性症、ぜんそく、てんかん等にも画期的な効果をあげた症例が多数にあります。

但し、組織がすでに変性して回復力がない場合や骨の変形などは治す訳にはいきません。勿論、このような状態でも症状が改善する例はいろいろとあり、このプラセンタ療法の効果は、ほとんどの慢性病に及ぶと言っても過言ではありません。効果があると考えられる主な病気をあげてみましょう。

・内科系

気管支喘息、慢性気管支炎、胃潰瘍、

慢性胃炎、腎炎、糖尿病、肝炎、高血圧症、頭痛、めまい、メニエール病、

脳脊髄液減少症など。

・外科系

腰痛、膝痛、神経痛、腱鞘炎、

手術後の体力回復、関節リウマチなど。

・産婦人科

 更年期障害、生理痛、不妊症など。

・皮膚科

 湿疹、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、シミ、

肌荒れなど。

・精神科

自律神経失調症、うつ病(うつ症状)、

不眠症、など。

・泌尿器科

 前立腺肥大症、慢性膀胱炎、勃起不全など。

・眼科

 眼精疲労、視神経障害、角膜炎、緑内障、初期の白内障など。

・耳鼻科

 アレルギー性鼻炎、花粉症、慢性副鼻腔炎、慢性中耳炎、慢性扁桃炎など。

・その他

 肩こり、慢性疲労、冷え性など。

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